名前も知らないミルクティー

会社の先輩の誕生日だった。昨日思い出して、お酒が好きで甘い物が苦手なひとには、プレゼントはなにがいいかなと考えながら帰ったけれどピントくるものがまったく思い浮かばず、何もできないまま帰宅、就寝。

予算は500円〜1000円くらい。気を遣わせないちょっとしたもの。
職場から歩いて10分ほどのところにできたオシャレなデリのお店になにかいいものないかなと、お昼に外に出るついでに寄る。も、渡しづらいものばかり、(甘い物好きだったらちょっとしたデザートでもいいんだけど…)瓶詰めのものも食べづらそうであまり惹かれず、お店を後にする。
ちょっとお高めの成城石井みたいなスーパーに。いつのまにか店名が変わっていた。並んでいるフレイバーティー&コーヒーをホテルのドリンクコーナーから取るような仕組みで買えるスペースと、デリを軒先で食べられるスペースががなくなり、カップを買って購入後にドリップするコンビニと同じようなコーヒーメーカーに取って替わられていた。
そのときの気分で好きな香りのコーヒーを買ったり、夏は自分で氷をガラガラと入れるのが好きだったのに。

そこで500円くらいのコーヒー屋さんとして名前を聞くブランドのドリップコーヒーをゲットして、自分のお昼探し。

 

 


「お昼」をとうに過ぎたラストオーダーなども終わっている時間。なかなかいい場所が見つからない。ご飯が食べたい。その時間にもお弁当を売っている中華料理屋さんが気になった。職場から徒歩すぐの中華料理屋さんでよく500円のお弁当を買って食べているから中華はなぁ…と思いながらも、昼難民化しはじめていたのでお店に近づいてみる。中で食べようか迷うが、安さに惹かれてジャガイモと牛肉の炒め+チャーハン弁当を購入。
500円を払うと、卵スープと、ドリンクもどうぞと言われる。付け合わせに辛みキュウリと大根の漬け物も沿えられて500円なのに、さらに別添えのサービスが二つも付くなんて!
ずらりと並ぶ缶のお茶、ウーロン茶。その下の段に、ひとつだけ小さめのミルクティーが残っていた。


職場に戻る途で好きなブログを読むと、狭い空間で居合わせていた先日のライブの感想が上がっていた。演者が二組のイベント。わたしが好きな方の演奏には一言も触れられていなかった。二組だけのイベントなのに、あえて全く触れないということは、イチミリも刺さらなかったのだ、と思ってしまい、とても悲しくなった。言いようのない悲しみ。ぶつけようのない混乱。好きなものがいろいろ同じだからって全て共有できるわけじゃない。そんなのもちろん分かってるよ。好きな事象が同時にかみ合ったはずなのに、なにも触れあわなかった。どちらも好きだからこそ、ほんの少しでもいいから思いを共有したかった。独りよがりの悲しみよ。


一瞬にして凝り固まってしまった心をほぐすためにイヤフォンを片耳に付ける。フォーク・クルセダーズの「悲しくてやりきれない」と、ミルクティーの甘さが沁みる。

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